扁平足 |
足裏には、3つのアーチと呼ばれる弓形
のカーブがあります。カカトから親指の付 け根を通る@の足の内側の縦アーチ。カカ トから小指の付け根を通るAの足の外側の 縦アーチ。そして親指の付け根と小指の付 け根を通るBの足の横アーチです。アーチ はそれぞれ板バネのように作用して、足に 掛かる力を吸収、分散させるクッションに なっています。ですから、なんらかの原因 で足のアーチ構造が崩れてしまうと、クッ ションの効きが悪くなり、荷重のバランス が変わって、足に思わぬ負担が掛かかるの です。 |
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健康な足であれば、カカトの骨は水平な
床とほぼ垂直に、まっすぐ立ちます。足の 内側の縦アーチ(いわゆる土踏まず)も荷 重に耐えて空間を保持しています。足に備 わった最も大きなクッションが機能するこ とによって、歩いても疲れにくい足を保つ ことができます。また、歩くことで筋肉が 働き、「足は第二の心臓」と言われるポン プ活動をています。ところが「扁平足」に なると、その機能が低下して、足がむくみ 易くなるのです。ちょっと歩いただけで息 切れしたり、足が重く感じたりするので す。 |
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左の図では、カカトの骨がまっすぐでは
なく、体の中心から見て外側に傾いていま す。このような状態を踵骨(しょうこつ) の外反(がいはん)と呼びます。踵骨が外 反すると、体重のかかった両足は、体の内 側に倒れ込むようになり、足の内側の縦ア ーチを低下させてしまいます。親指側に過 度な負担がかかり、小指側が浮き上がるよ うな状態になるのです。足の一番大きなク ッション機能が失われ、歩くとすぐに疲れ ます。最近では子供達の足に、この状態が 多く見られます。踵が外反して扁平足にな るので、外反扁平足と言います。 |
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実際の足の写真で見てみましょう。床か
ら垂直に引いた2本の赤い点線に対して、 アキレス腱からカカトに引いた青線が中心 から外側に向かっています。足は体の中心 に向かって倒れ込みます(赤い矢印)。足に 体重がかかれば、足の親指側に負担がかか り、足の内側の縦アーチを低下させてしま います。足の内側が床や靴底に強く接し、 小指側が浮き上がるようになります。ひど い場合は内くるぶしの下が腫れて痛みだし ます。 |
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外反扁平足では両足の内側に体重が掛か
ることで、脚が体の中心に傾斜して、膝と 膝とがぶつかるX脚になりやすい傾向があ ります。つま先も体の中心に向かいやす く、いわゆる内股になることが多いので、 歩いたり走ったりしているうちに、両足の つま先や膝同士がぶつかり合って、ころん でしまうこともあります。X脚が強くなる と膝の外側に体重がかかるので、膝の外側 が痛くなることがあります。 |
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左の図のように靴の履き口(トップライ
ン)が内側に歪んでいる場合は、外反扁平 足である可能性があります。 足が内側に倒れ込み、足の内側の縦アーチ が低下して、足の内側が靴底に強く接し、 靴の内側を圧迫し続け、とうとう靴を型崩 れさせてしまったのです。 |
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オーダーインソールと足の写真です。
カカトが包みこまれ、内側の縦アーチがし っかり支えられています。 適切なインソールで足を支えて歩けば、足 のクッション機能や筋力の働きを促し、足 首や膝が安定して、長時間歩いても疲れに くくなるのです。 歩くのが楽になれば、歩く意欲が沸いてき ます。無理なく歩くことで足の筋力がます ます鍛錬され、足が本来の機能を取り戻 し、足がむくみにくくなったり、疲労感が 軽減されて活力が甦ります。 |
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